Herb Sutter氏のこの論文を紹介する第4回目は次の段落を取り上げます。まずは原文と訳文をご覧ください。
The key question is: When will it end? After all, Moore’s Law predicts exponential growth, and clearly exponential growth can’t continue forever before we reach hard physical limits; light isn’t getting any faster. The growth must eventually slow down and even end. (Caveat: Yes, Moore’s Law applies principally to transistor densities, but the same kind of exponential growth has occurred in related areas such as clock speeds. There’s even faster growth in other spaces, most notably the data storage explosion, but that important trend belongs in a different article.)
この英文は次のような意味を持っています。
これまでの技術進歩が今後も続くかどうかは疑問である。多くの関係者は"進歩が止まるのはいつか?"、と議論し始めている。ムーアの法則は、半導体集積度の幾何級数的な向上を予測した理論であるが、集積度の向上が永久に続かないことははっきりしている。物理的な限界は必ず訪れる。光の速度はこれ以上高速化されることはない。成長はある時点で鈍り始め、そして、最終的には停止してしまう。ムーアの法則は集積回路内に実装されるトランジスタ数の増え方を予測しているが、クロックスピードも同じように向上してきた。記憶容量などは他の追随を許さないスピードで増え続けてきた。
筆者はSutter氏の論文を訳出しながら、Intelから公開されるいろいろな論文にも目を通しています。ムーアの法則の限界が迫っている。このような論調の記事が日々急速に増えています。そして、テラ時代を迎え撃つマルチコアアーキテクチャなどの、マルチコアエンジンの必要性を唱える次世代技術論が台頭し始めています(Intelマルチコアキャンペーン)。
"テラ時代"とは、簡単に言えば、テラバイト級のデータを日常的に処理しなけばならない時代のことを指しています。CPUのスピード向上が頭打ちになってもデータ量は増えていきます。日本版SOX法が施行されると、溜まった死蔵データが邪魔だからといって右から左に捨て去るわけにはいきません。皆さんのデータベースは高速に動いてくれていますか?